【PCゲーム】ChronoBox −クロノボックス− レビュー【ダウンロード/DL版】

発売日2017年5月26日
ジャンル 失った記憶を
取り戻してはいけない
ADV
メーカーNO BRAND
対象年齢R-18

2017年にNO BRANDから発売されたアドベンチャーゲーム『クロノボックス』。

萌えゲーアワード2017では、金賞・シナリオ賞を受賞するほどプレイヤーからの評価の高い作品です。え

今回はそんな『ChronoBox −クロノボックス−』をプレイしてみて感じたことや良かった点、人によって評価の分かれる点について紹介していきます。

目次

『ChronoBox ークロノボックスー 』について

『ChronoBox ークロノボックスー 』のストーリー

―大海に浮かぶ小さな孤島【天使島】

そこに住まう若者達の中に、期招来那由太はいた

彼の通う【EDEN】に流れる、当たり前の日常
友人達と、当然のように遊び、当然のように笑う日常
そんな日々は、たった一つの黒い箱と、たった一人の黒い少女によって終止符を打たれる

きっと、大丈夫
忘れたままの方がいい
思い出してはいけない過去

EDENに集う天使のような仲間と、今日も日常を過ごす
少女が導く悪夢は、まだ終わらない―

ChronoBox ークロノボックスーより引用

登場キャラクター

期招来 那由太

(きまねき なゆた)

過酷な運命に翻弄される主人公
人当たりはよく、誰からも好かれ男女ともに友人が多い。
大事故にあった過去を持つようだが、本人はその事を”覚えていない”。
多くの仲間に囲まれ、平穏な日常を過ごすそんな彼が背負っている罪とは――


(かばね)

死を撒き散らす『黒の少女』
その言動と佇まいはまるで死神の様で、
眼光鋭い深紅の瞳はすべての人間に対して恐怖をもたらす。
”何度も”主人公の前に現れる謎の『黒い箱』の真相は彼女が知っている?


玖塚 つつじ子

(くつか つつじこ)

庇護欲を刺激するか弱さを持った、玖塚姉妹の妹
いつもおっとりしていて姉の陰に隠れがちだが、
自分の意見を素直に吐き出せるしっかり者。


玖塚 あざみ子

(くつか あざみこ)

つつじ子の双子の姉
妹とは打って変わって、非常に勝ち気で面倒見のいい性格をしている。
ただそのせいで、自分が損をしてしまう事も。


黒蝶沼 志依

(こくちょうぬま しえ)

ミステリアスな雰囲気を漂わせる頭脳明晰な少女
足が悪く車椅子で生活している。
すべてを見透かしたような言動で、いつも周囲を惑わせているのだが……。


その他のキャラ

『ChronoBox ークロノボックスー 』のゲーム性

本作はテキストを読み進めながらストーリーを体験していくアドベンチャーゲーム。

ループもののシナリオを採用していて、1人ずつキャラルートを攻略するたびに時間軸を遡って物語がスタートしていきます。

ADVでは定番の選択肢はストーリー終盤の一度しか登場せず、基本的には一本道のストーリーで進行していきます。

ただ、選択肢がほとんど登場しないかわりに「SELECT MAP」が採用されており、ストーリー中に自分が選択肢した場所(教室や廊下など)でのイベントを見ることができます。

通常プレイでは、1周で全イベントを見ることができない仕様のため、そのシステムを活かした独自のエンディングが本作の魅力です。

白と黒のモノクロを基調としたデザインやUIが特徴的で、クロノボックスのダークな雰囲気にぴったり。

テキストも比較的短めで読みやすく、キャラの名前の隣にイラストが添えてあるので、視覚的にも分かりやすくなっています。

良かった点

ホラーを存分に味わえる衝撃的な演出

本作をプレイして特に好きだったのが、ストーリーのところどころに入るホラーな演出。

各キャラのルートをクリア後に、次のルートにループするときの逆再生の演出や、狂気的なシーンでのノイズ、気持ち悪いBGMなどが流れると一気にクロノボックスの世界観に没入できます。

特にノーマルエンドのラストの演出は衝撃的。

数あるADVゲームの中でも、見て楽しめるような仕掛けがたくさん散りばめられていて最高でした。

各キャラのルートのテンポの良さ

登場キャラクターが多く、攻略するルート数も多いですが、実際にプレイしてみると1キャラのルートは1~2時間以内にはクリアできるぐらいに短く、テンポよく進んでいきます。

短くてもそれぞれ内容がまとまっていて、ラストにつながっていく伏線が各ルートに埋めれているので、どのルートも無駄のないコンパクトなシナリオになっています。

意味不明なシーンや謎が最終章で明らかになっていくシナリオ

序盤では意味不明なシーンが多く、ループして次のルートへ移ったときにキャラの見た目や性格が激変していたり、前までにいたキャラが消えていたりと謎がいくつか登場します。

特に最終章の直前から一気に日常要素のないスプラッターな雰囲気に変わるため、より謎が深まっていきます。

ただ、その謎が最終章で一気に明らかになっていく気持ちよさと、意外すぎる結末がとても面白かったです。

クールでシュールなギャグ要素

物語前半では日常シーンも多いため、雑談シーンやギャグ要素も登場します。

ただ、ハイテンションなギャグというよりも冷静でシュールさを感じられるような独特なコメディになっていて軽快で楽しめました。

人によって評価の分かれる点

暴力的なシーンやグロテスクなシーンが多め

他のR-18のADV作品の中でも比較的、刺激強めのシーンが多くスプラッターな内容がいくつかあります。

特殊性癖や鬱ストーリーもあるので、そういった作風が好きな方にはおすすめですが、まったく耐性のない人にはトラウマゲーになるかもしれないのでかなり人を選びます。

トゥルーエンドの結末がプレイヤーによって賛否が分かれる

トゥルーエンドが意外な結末に向かうため、ストーリーの好みの違いでかなり賛否が分かれます。

ただ、クロノボックスの尖った作風にぴったりのエンディングになっていて個人的には好みでした。

総評

刺激的なホラー、スプラッターな作風や演出が魅力のADV

最近のR-18ゲームには珍しい、ダークさと異質さのある尖った作風が衝撃的でやめどきが見つからないほど没頭できました。

ホラー系やスプラッター系の作風が好きな方や、ループものを題材にしたシナリオが好きな方に特におすすめなので興味のある方はぜひプレイしてみてください。

DL版

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