発売日(PC) | 通常版:2003年9月26日 復刻版:2012年11月22日 完全版:2014年9月24日 |
ジャンル | 学園青春アドベンチャー |
メーカー | FlyingShine |
対象年齢 | R-18 |
2003年にFlyingShineからオリジナル版が発売されたアダルトゲーム。
プレイヤーからの人気や評価の高い作品で、復刻版や完全版、他機種への移植版が発売されるなど今でも度々語り継がれる名作です。
2014年9月24日には、18禁要素とCS版で追加されたエピソード新CGを完全移植した完全版『CROSS†CHANNEL -FINAL COMPLETE-』がリリースされました。
今回はそんな『CROSS†CHANNEL』をプレイして感じたことや良かった点、人によって評価の分かれる点について紹介していきます。
『CROSS†CHANNEL』について
『CROSS†CHANNEL』のストーリー
『CROSS†CHANNEL』のゲーム性
群青学院の放送部を舞台とした青春学園もののテキストアドベンチャー。
主人公が同じ期間を繰り返していく「ループもの」の作品で、徐々に変わっていく日常や膨らんでいく違和感、キャラクターの過去の回想を通じて物語が完結していきます。
序盤では青春学園ものらしい何気ない日常が描かれていますが、中盤以降から予想できないような各キャラクター達の深い闇を垣間見ることができます。
特にラストの「送還」とよばれる場面では、キャラクターたちの抱える想いや罪が一気に浄化されるような涙必至の名シーン。
そんな青春学園もの+SF要素+シリアスさを詰め込んだ感動的なストーリーが魅力の作品です。
感動とシリアスさが魅力の作品ですが、他作品に比べてギャグや小ネタ要素も強いのも特徴的。
狂気を感じるようなイベントシーンやギャグが炸裂し、ハチャメチャ感も味わえます。
ストーリー前半と後半での笑いと泣きのギャップが大きく、違った感覚でプレイできるのでプレイヤーを没頭させてくれます。
刺激的な内容の作品が好きな方にもおすすめできるような作品です。
良かった点
メッセージ性の強い、笑いと狂気の感動的なストーリー
ゲーム開始直後の学園ものの雰囲気からは一変した狂気的で、深い謎を突きつけられるストーリー中盤。
そして最後には感動的で、プレイヤーに勇気を与えてくれるようなメッセージ性の強いエンディングがとても最高でした。
プレイ後には、達成感とクロスチャンネルの世界から離れた物寂しさを感じられるぐらいに没頭できました。
シナリオ重視のプレイヤーにはプレイ必至の作品です。
ループものを上手く使ったアドベンチャーゲーム要素
ループものを採用していることで、段々と崩れていく日常と繰り返していくうちに感じる違和感や恐怖を最大限に表現されています。
似たようなシーンの中にも伏線が散りばめられているので、再プレイしても違った面白さを味わえるような作品だと感じました。
個性的なキャラクターたち
キャラクターそれぞれに違った生い立ちと抱える大きな問題があり、物語の中盤以降で深掘りされていきます。
どのキャラクターも、クロスチャンネルのストーリーを完成させるうえでとても重要な要素で、とても個性的です。
人によって評価の分かれる点
田中ロミオ氏のクセ強めのテキスト
本作を楽しめるかどうかの大きな要素がクセの強いテキスト。
特に前半部分では、日常シーンが多いのでギャグや雑談が楽しめるかどうかが大事になってきます。
田中ロミオ氏のウィットに富んだギャグや、ライターの個性が存分に出ている独自のテキストが合わない方には前半部分はプレイしづらいかもしれません。
後半部分ではシリアスな内容になるので、前半に比べて落ち着いたテキストになっていきます。
過激な描写
作中には、一部でスプラッターな内容や過激な表現のテキストが登場します。
R-18作品の良さでもありますが、そういった内容に嫌悪感のある方にはあまりおすすめできません。
ただ映像的な過激さやグロさはほとんどないので、基本的には大部分の方には問題のない要素だと思います。
総評
学園ものとループものを混ぜ合わせたストーリーで、メッセージ性のある感動的な名作。
他機種への移植がリリースされるほど評価の高い名作なので、刺激的でエグみのある内容を味わいたい方や完成度の高いシナリオを楽しみたい方に特におすすめです。
ぜひ興味のある方はプレイしてみてください。
DL版
パッケージ版
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