
発売日 | 2002年5月31日 |
ジャンル | 異色トランスAVG |
メーカー | シルキーズ |
2002年5月31日にシルキーズから発売されたアドベンチャーゲーム『肢体を洗う』。
都市伝説でも有名な「死体洗いのアルバイト」を題材にした異質なストーリーが特徴的で、一部のプレイヤーから人気の高い作品。
今回はそんな『肢体を洗う』をプレイしてみて感じたことや良かった点、人によって評価の分かれる点について紹介していきます。
『肢体を洗う』について
『肢体を洗う』のストーリー

貧乏浪人生である八坂は、医者になりたいという一心から、ある大学付属病院の事務局でバイトをしながら浪人生活を送っていた。
肢体を洗うより引用
しかし突然、女副院長・露崎千草からバイトの解雇を言い渡されてしまう。
突然の出来事に打ちひしがれる主人公。そんな彼に彼女は病院に残るための唯一の手段を提示してくる。
彼女が代わりに用意してくれた仕事とは……俗に「死体洗い」と言われる仕事だった。
あなたは、作者が実体験を元に著述するこの作品をプレイすることによって狂愕の世界を知ることになるだろう――
日常、垣間見ることができない「死体洗い」という仕事を通じ「日常から非日常に放り込まれた主人公の精神的な変遷」――
それが『肢体を洗う』だ。
『肢体を洗う』のゲーム性

本作は選択肢でエンディングが変わっていくアドベンチャーゲーム。
「死体洗いのアルバイト」を題材にしていて、ホラーやサスペンス要素の強い作風になっています。
エンディング数はバッドエンドも合わせて20種類あり、特にバッドエンドは狂気に満ちた刺激的な内容。


登場キャラクター(ヒロイン)の
- 御堂 悠紀
- 佐伯 真魚
- 真田 美和子
に焦点を当てたルートがあり、本作の中でも数少ないグッドエンドになっています。
エンディングの中には本作のメイン「狂気」ルートがあり、かなり衝撃で狂気的な内容になっています。
良かった点

ゲーム史に残る最狂のエンディング「狂気ルート」
本作の最大の魅力は、トゥルーエンド&バッドエンドなシナリオを描いた「狂気ルート」。
狂っていく主人公視点の映像や絶望感が特に際立っていて、画面から目が離せないほどの没入感は凄まじいです。
本作をプレイするなら必ず攻略してみてほしいルートなので、ホラーや狂気なテイストが好きな人にはおすすめ。
リアルな人体描写
主人公のメインの活動となる遺体を洗う作業で、リアルな人体の描写やゾクッとするような実際に起こりそうなハプニングなどが描かれていて臨場感があります。
肌の質感や顔の蒼白さなど、メインキャラクターたちとは違った画風で描かれていて異質さ際立っています。
忠実に表現しているのが伝わってくるようなクオリティが良かったです。
恐怖をかき立てるホラー演出
20年以上前のゲームとは思えないほどホラーの演出やアニメーションに力が入っていて、ホラー好きにはたまらない恐怖感と続きが気になる期待感を味わえます。
特に「狂気」ルートのラストは、映像や音、テキストなど全部が狂気的。
演出面にこだわりがある人も満足できる内容です。
人によって評価の分かれる点

刺激的な表現やショッキングなシーンが多め
アングラな題材を扱っていることもあってホラーや狂気、グロなどのショッキングなシーンが多く登場します。
ただグロテスクなシーンにはモザイクの量をプレイヤーの好みで設定可能なので、グロは苦手だけどストーリーを楽しみたいという人は最大設定でプレイしてみるのもアリかもしれません。
基本的にはホラーやショッキングな表現に抵抗のない人におすすめ。
UIやシステム面に古臭さがある
分岐が多い割にセーブスロットが少なめだったり、オートや既読スキップ、早送りなどを設定画面から選択しなければいけなかったりとシステム面に少し古臭さがあります。
1周目でエンディングにたどり着いた後は、バッドエンド後に流れる攻略のヒントや攻略サイトを駆使して、極力少ない分岐セーブで攻略していくのがおすすめです。
総評
「死体洗いのアルバイト」という他のゲームにはない奇抜な題材を扱った怪作。
ホラーサスペンスもの好きには特におすすめで、プレイするなら「狂気」ルートは外せない衝撃的なシナリオ。
今のR-18ゲームにはないアングラ感や衝撃を感じられる作品なので、ぜひ興味のある人はプレイしてみてください。
DL版

4,180円
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