リリース開始日 | 2022年9月30日 |
ジャンル | キネティックノベル |
メーカー | Key |
Key/ビジュアルアーツからリリースされているキネティックノベル『終のステラ』。
キャッチコピーは「空の向こうに行けば、人間になれる――。」
- planetarian 〜ちいさなほしのゆめ〜
- Harmonia
に続くキネティックノベル第3弾で、萌えゲーアワード2022ではシナリオ賞を受賞したプレイヤーから評価の高い作品。
今回はそんな『終のステラ』をプレイしてみて感じたことや良かった点、人によって評価の分かれる点について紹介していきます。
『終のステラ』について
『終のステラ』のストーリー
メインキャラクター
フィリア
生成槽で生まれた少女型アンドロイド。
目覚めたその時から「人間になりたい」と主張する。
現実を知らない純粋無垢さで、ともに旅をするジュード を度々困らせてしまう。
何事にも興味津々で、時折周り が見えず猪突猛進してしまうことも。
AIの性格をなんとなく理解することができる。
ジュード・グレイ
運び屋を生業にしている男。
技術力と機械に対する深い知識で、 仕事を着実にこなす。
現実主義者でもあり、 情や義理で動くことは少ない。
銃や機械オタクな一面を持ち、 装備品を前にすると夢中
になって時を忘れることもしばしば。
『終のステラ』のゲーム性
本作は選択肢やエンディング分岐のないデジタルノベル。
人工知能が人類の知性を超越したシンギュラリティ後の終末世界を舞台に、運び屋としての使命を抱いた主人公・ジュードと少女型アンドロイド・フィリアの関わりを描いたシナリオ。
作中には従者として働く人型アンドロイドや、軍用ロボット・警備ロボット、巨大なAIマシン(シンギュラリティマシン)などがたくさん登場します。
短く章立てされた分かりやすいストーリーと、シンプルなUIで快適にプレイ可能。
普通にプレイ10時間前後でクリアでき、短い時間で重厚な物語を味わいたい人にもおすすめの内容になっています。
良かった点
少女型アンドロイドが成長していく過程と絆を描いた感動的なシナリオ
ストーリーが進むごとに巻き起こる何気ないイベントや危機を乗り越えるにつれて、主人公・ジュードとヒロイン・フィリアの2人の絆が深まっていくシナリオを味わえます。
絆とともに成長していくフィリアの勇姿を描いたラストは感動的。
2人の微笑ましい関係性を眺められるシナリオが楽しめます。
人類が衰退した近未来的な世界観
AIが発達して多種多様なアンドロイドやロボットが溢れる近未来さと、人類の衰退した終末感の両方を兼ね備えた独特の世界観が魅力。
SWAV氏の描く幻想的なイラストと物語がマッチしていて、プレイヤーは世界観にのめり込むこと間違いなし!
ゲームの雰囲気や芸術性を重視する人にもおすすめです。
神秘的で異国感のあるBGM
劇中で流れるBGMは軽快さとエキゾチックなBGMで耳に残ります。
また、BGMで流れていた曲がエンディングで歌詞付きボーカルで歌われているのも魅力的で、物語の余韻に浸れました。
逆に緊迫感のあるシーンでは一転して怪しげな曲に変わるので、日常と危機的シーンとのメリハリを感じられます。
人によって評価の分かれる点
フィリアのアンドロイドっぽさは薄め
ヒロインのアンドロイド少女・フィリアは、仕草や考え方、能力などが人間にかなり近く、ぎこちなくて万能なアンドロイドをイメージしている人には、ちょっと意外さを感じるかもしれません。
この少し抜けた感じや人間っぽさがストーリーに大きく関わってくるので、プレイヤ―がフィリアに魅力を感じるか、感情移入できるかどうかで本作の評価が大きく変わってきます。
ストーリーが短め
通常プレイで10時間前後でクリアできる比較的短めのシナリオになっています。
ただ、ロープライスで内容の濃いストーリーを楽しめるのでクリア後の満足度はかなり高いです。
休暇や1日でサクッとプレイしたい人には特におすすめ。
総評
ポストアポカリプスものを題材にした重厚で近未来的なシナリオを味わえる傑作。
美しい世界観とジュードとフィリアの2人の絆と成長が魅力で、ノベルゲーム初心者にもおすすめなのでぜひ興味のある人はプレイしてみてください。
DL版
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