発売日 | 2005年7月29日 |
ジャンル | ビジュアルノベル |
メーカー | Le.Chocolat meets FlyingShine |
対象年齢 | R-18 |
FlyingShineが開発し、Le.Chocolatから発売されたアドベンチャーゲーム『SWAN SONG』。
本作は人気シナリオライター瀬戸口廉也氏のデビュー作『CARNIVAL』に続く2作目のタイトルで、パッケージ版がプレミア価格で取引されるほど評価の高い作品です。
現在はダウンロード版がリリースされているため簡単にプレイ可能。
今回はそんな『SWAN SONG』をプレイしてみて感じたことや良かった点、人によって評価の分かれる点について紹介していきます。
DL版
SWAN SONGについて
SWAN SONGのストーリー
登場人物
公式サイトより引用
SWAN SONGのゲーム性
大災害によって崩壊した地域で生き延びようとする人々を描いたテキスト型のアドベンチャーゲーム。
主人公だけでなく、他の主要キャラ視点のイベントシーンも描かれている群像劇の要素と絡めてストーリーが展開していきます。
他作品にあるような立ち絵がなく、キャラの顔を表示した吹き出しのような会話テキストがとても特徴的。
また、一枚絵やカットインCGなどプレイヤーの臨場感を高めてくれる演出が多く、見入ってしまうこだわりが感じられました。
全編フルボイスのため、キャラクターの個性や心情がはっきりしていて、ストーリーが理解しやすくなっています。
シリアスさやパニック系の作品が好きな方にはイチオシの内容。
良かった点
パニック状態の人間の心理や醜さがリアルに表現されている
法律や常識が通用しない無秩序な極限状態で偶然に集まった若者たちが生き延びるために奮闘する様子がリアルに描かれていました。
登場人物の中には、徐々に狂っていくキャラや悲惨な結末を迎えるキャラもいて、ストーリーのほとんどがシリアスな内容になっています。
背徳行為や暴力、宗教であふれかえった世界にもしも変わってしまったら…というシミュレーションとしても楽しめる内容だと思います。
残酷さと美しさの独特な世界観
雪が降って湖面が凍るような冬の寒さと美しさ、暴動や奪い合いで必死に生き延びようとする生存者の異質さが独特の雰囲気を生み出しています。
『SWAN SONG』でしか味わえないような不思議な雰囲気がこの作品にはあるので、ゲームの世界観を重視している人に特におすすめです。
R-18の要素を活かしたストーリー
どうしても取って付けたような印象になりがちなR-18要素ですが、本作では無秩序さや狂気を演出するのに重要な役割を果たしてくれています。
逆に一般向けでは表現しづらいような内容のため、R-18作品ならではの良さを感じられるような作品だと感じました。
人によって評価の分かれる点
一つ一つのテキストが長め
一つ一つのテキストが比較的長文で、盛り上がる場面や心理状態を深く表現している場面では全画面がテキストで埋めつくされるようなシーンもあります。
そのため長文テキストや文字が並びすぎるのが苦手な人にとっては、少し抵抗のある部分かもしれません。
ただ、テキストが長文のところでは特に丁寧に心理描写や状況が描かれているので、『SWAN SONG』のストーリーをしっかり理解するのにとても重要。
ストーリー自体は短めなので、ぜひ細かなところまで読み込んでプレイするのがおすすめです。
総評
大災害でパニック状態の無秩序と化した地域を題材に、R-18作品ならではの特長を生かしたストーリーが魅力の作品。
鬱ゲーとよばれていますが、美しさや切なさも同時に兼ね備えた独特の雰囲気のあるゲームになっています。
比較的に短編なので、良質で内容の濃いシナリオをサクッとプレイしたいという方におすすめです。
ぜひ、興味のある方はプレイしてみてください。
DL版
3,080円
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