【PCゲーム】月に寄りそう乙女の作法 レビュー【ダウンロード/DL版】

発売日2012年10月26日
ジャンル  恋愛アドベンチャー 
メーカーNavel
対象年齢R-18

2012年にNavelから発売された恋愛アドベンチャー『月に寄りそう乙女の作法』。略称は「つり乙」。

萌えゲーアワード2013では大賞を受賞した評価の高い作品で、続編『乙女理論とその周辺 -Ecole de Paris-』、『月に寄りそう乙女の作法2』もリリースされた人気シリーズの一作目。

今回はそんな『月に寄りそう乙女の作法』をプレイしてみて感じたことや良かった点、人によって評価の分かれる点について紹介していきます。

目次

『月に寄りそう乙女の作法』について

『月に寄りそう乙女の作法』のストーリー

主人公『大蔵遊星(おおくらゆうせい)』は、日本の財界を代表する‘華麗なる一族’大蔵家の末端に、
望まれぬ子として生を受けた。


優秀な親族や家庭教師のもとで厳しく育てられた遊星は、多芸に秀でた万能家であったが、
いうなれば籠の中の鳥であり、およそ人並みの夢や希望などとは無縁の生涯だった。

そんな遊星が、初めて一族の監視下を離れ、ひとりで外の世界へ出る機会を得た。
名もなき庶民の娘『小倉朝日
(こくらあさひ)』となって素性を伏せ、
上流階級の子女が集う服飾専修機関『フィリア女学院』へ潜入することになったのだ。



その一環として遊星(=朝日は、学院一のスーパー同級生『桜小路ルナ(さくらこうじるな)』に仕えるメイドとして、彼女の住まう『桜屋敷』で働くことに。

そしてそこには、ルナと縁のある学院生らが同居するという。
一人はスイスから来た誇り高き留学生『ユルシュール』。
一人は旧華族の流れを汲む家柄の大和撫子『花之宮瑞穂
(はなのみやみずほ)』。

そしてもう一人が、少年時代の主人公に恋していた庶民派の社長令嬢『柳ヶ瀬湊(やながせみなと)』。

いずれも個性的なお嬢様方に加えて、
それぞれに付き従う超個性的な従者たちが遊星
(=朝日の生活を引っかきまわす。

果たして遊星は、素性(おもに性別)を偽ったまま、
屋敷と学園の二重生活を無事に過ごすことが出来るのか?

月に寄りそう乙女の作法より引用

登場キャラクター

偽名

小倉 朝日

(こくら あさひ)


【本名】

大蔵 遊星

(おおくら ゆうせい)

性別や素性を偽り『桜小路ルナ』のメイドとして仕える男の娘
英国美人の母の面影が強い、中性的な容姿。女装時は長髪のウィッグを使用。
厳しい境遇で生きてきたにも関わらず、明るく前向きに育ったピュアな少年。
基本的に万事ハイスペック。
勉強も運動も家事全般も、なんでもソツなくこなす万能家。
場の空気を読む社交的で思慮深い性格だが、反面、一般社会から隔離されて生きてきたのでややずれたところも。


桜小路 ルナ

(さくらこうじ るな)

主人公がメイドとして仕えることになる雇用主
常に冷静で、感情表現に乏しい。女王の風格ただようスーパーお嬢様。
他人に対してはことさら尊大な口調で接するが、それは桜小路家の「ひとの上に立つ者には相応の振る舞いが求められる」という誇り高い教育によるもの。
無駄に威張り散らしているわけではなく、自らに非があれば頭を下げるし、然るべき相手には敬意を払う。
しかしそれとは別にSの気があるので、然るべき相手にもやっぱり辛口。小悪魔。ものを愛でるのは(自覚はないが)基本的に上から目線。
過去の教えや経験から、他人に対して不用意に壁を解かない。
しかし桜屋敷の人々に対してはその限りでないようだ。


柳ヶ瀬 湊

(やながせ みなと)

少女時代に出逢った主人公に、いまなお淡い想いを抱き続けていた幼馴染み
明るく優しく人懐っこい。お嬢様気質は薄く、上流階級のわりに趣味も思考も気取りがない庶民派。
楽しいことが大好きで、ポジティブで大雑把な性格。誰にでも分け隔てなくフランクに接する。
広く誰からも愛されるタイプだが、ハイソサエティの人々からは卑俗が過ぎると失笑されがち。


ユルシュール=
フルール=
ジャンメール

スイス生まれの我がままツンデレお嬢様
貴族の誇りを間違った方向に拡大解釈している残念なお嬢様。
自立心、自尊心が強い。何かにつけ白黒つけたがる、負けず嫌いな性格。
家同士に古くから交流がある関係で『桜小路ルナ』とは旧知の仲。
彼女のライバルを自認しており、ことあるごとに張り合っている。そしてよく負けている。
ライバルの『ルナ』、そしてその従者である主人公『朝日』には、しばしば高慢な憎まれ口を叩く。
しかしそれが構ってもらいたい気持ちの表れであることはバレバレなので、周囲は温かい目で見守っている。


花之宮 瑞穂

(はなのみや みずほ)

はんなり大和撫子。温厚で柔和な性格だが、要あらば凛として主張できる芯の強い女性
箱入りで育てられたため若い男性と接する機会が少なく、また過去のトラウマもあり、男嫌いの気が強い。
主人公のことは同性だと思っているのでかなり好意的。上京して最初の友達になりたいと言ってグイグイ来る。


その他のキャラクター

『月に寄りそう乙女の作法』のゲーム性

本作は選択肢でストーリーが分岐していくアドベンチャーゲーム。

攻略ルートには、

  • 桜小路 ルナ
  • 柳ヶ瀬 湊
  • ユルシュール=フルール=ジャンメール
  • 花之宮 瑞穂
  • BADEND

の5つのルートがあります。

物語の期間は約一年で進学直前の桜舞う季節から始まり、入学・夏休み・文化祭などのイベントを挟みながらストーリーが進行していきます。

良かった点

「男の娘」を題材にした特殊なシチュエーション

本作は、男主人公が女装をして服飾専門の女学院に潜入する変わったシチュエーションが特徴的。

女性同士の百合モノとも違うキャラクターとの関わりあいや、性別バレのイベントが物語のアクセントになっていて他のゲームでは味わえない感覚を楽しめます。

普通とは違った作風や設定に興味のある人におすすめ。

主人公との主従関係が魅力のルナルート

主人公をメイドとして仕える雇用主の桜小路ルナ

初めは主従関係がはっきりとしていた主人公とルナとの関係が、時を経るごとに従者としての関係でいるべきか、恋人になるかで揺れ動くストーリーが魅力的

本作のメインともいえるルートなので、つり乙を楽しむならプレイ必須のシナリオです。

上品で平和的な世界観

上流階級の学院を舞台にしているので、平和的で上品な空気感を味わえます。

お嬢様同士の軽快なやり取りや、真っ当でありつつどこかにヤバさを隠し持つ個性的なキャラクターたち

キャラクター同士の会話を楽しみたい人や、日常系が好きな人にはハマるような作品です。

人によって評価の分かれる点

日常や雑談シーンの比率が高め

本作はキャラクター同士の面白い日常シーンや雑談が物語の7~8割を占めていて、気楽でふんわりとした優しい雰囲気のある作品。

そういった作品が好きな人には特におすすめですが、エロゲに刺激的な内容や衝撃を求めている人にはあまり向かないかもしれません。

各ルートのクオリティに差がある

キャラクターのルートによってクオリティの高さの違いや、プレイヤーの好みで賛否が分かれるシナリオがあります。

人によっては好みのキャラクターのルートに不満を感じる場合もあるかもしれません。

キャラのルートの中では、桜小路 ルナとユルシュールのルートはシナリオとしてのクオリティが高いのでプレイするならおすすめ。

総評

女装した男を主人公にした異色な作風と上品で平和的な世界観が魅力の作品

キャラクター同士の何気ない日常会話や、百合ものにあるようなキャッキャウフフなシーン、普通にはあまりないような設定の作品を楽しみたい方に特におすすめです。

DL版


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